コロナウィルスの影響で、世界経済は大打撃を受け、ことアメリカ飲食業界はとても厳しい状況が続いています。UJ Thinktankでは、そうした飲食店を救いたいという想いから、2020年9月に「レストラン経営のためのデジタル戦略」のセミナーを開催し、多くの飲食関係者様にご参加頂きました。本ブログでは、セミナーでも取り上げた「デジタル資産という見地からマネジメントする飲食店のデジタルマーケティング」をご紹介します。

コロナ禍における飲食店の現状とデリバリーサービス

パンデミックの影響で、多くのレストランは、州や市の行動制限要請で顧客が減少し、さらには閉店要請によるお店自体を開けることができないという非常に難しい問題に直面しております。

この状況を打開するために、多くの飲食店では、UberEatsDoordashGrubhubといった外部のデリバリーサービスを利用しています。低リスク低コストで始められ、またそれぞれの会社のプラットフォームで注文受付・手配されたドライバーが商品をお客様に配達、というメリットは大きく、その手軽さからこうしたデリバリーサービスは昨今爆発的に普及し始めています。しかし一方で、飲食店は売上総額に対して20-30%のコミッションフィーを払わなければならず、売上はある程度確保しつつも、営業利益率は決して高まることはありません。しかし、パンデミックによる制限下では、こうしたサービスを利用しないと売上を確保できないのも事実であり、結果として抜け出す決断は容易ではなく「とりあえずは続けてしまう」というのが現実のようです。

この「デリバリーサービス依存症」に陥って取り返しがつかなくなる前に、このビジネスモデルが果たして、継続的な経営の安定につながるのか、という懐疑心は持たねばなりません。

Restaurnats' Restrictions

デリバリーサービスの最大のデメリットは、お客様とのつながりがなくなってしまうこと。

デリバリーサービス依存症になると、営業利益率だけでなく、致命的に「顧客との繋がり」を失ってしまいます。デリバリーサービスは、注文を受けた顧客情報(メールアドレスや電話番号など)を提携レストランに公開をしていません。そのため、どれだけデリバリーで売上を上げていても、顧客情報が自社には全く蓄積されないため、それぞれのレストランが独自のプロモーション活動が行えず、顧客との関係構築はできません。言い換えれば、「顧客を自社で育て優良顧客を増やす販促力=地肩の強い経営力」という基盤を奪われていることになるのです。

  • 「デリバリーサービス依存症」の症状:売上が上がりやすいためにやめられない
  • サービス提供会社への利益流出
  • 顧客との対話機会損失

→地肩の弱い経営体質へと弱体化

No relationship with customers

新しいレストランのデジタル戦略は、レストランが独自にオンライン上で顧客との繋がりを構築すること。

地肩の強い経営力はどう獲得するか?= “顧客にとって簡便な方法で”注文出来るプラットフォームを自社で保有することで、その体力が養われます。

デリバリーサービスを介さず、注文履歴から顧客情報を自社で蓄積することで顧客との“直接的な”繋がりが生まれ、自分の思うままの販促活動や顧客コミュニケーションが実現でき、これが継続的な利益を生み続けるための「デジタル資産」となるのです。

「デリバリーサービス依存症」への処方箋:

  • 自社でプラットフォームを構える
  • 蓄積した顧客情報から顧客と対話する
  • その情報を「(利益を生むための)デジタル資産」と捉える
Own Online Order System Image

SNSを活用する

外部サービスからの「借り入れデジタル資産」の運用手段としては、InstagramやFacebookといったソーシャルメディアでの対話も欠かせない処方箋の一つ。フォロワーを増やし自らの発信力を強めていけば、自社販促のプラットフォームとして活用でき、デジタル資産の維持に繋がります。ただし、インスタグラムで得た「フォロワー=借り入れた資産」は「流動資産」の類にあたり、経営を支える大黒柱としては不安定であり、「不動産=自社で保有するデジタル資産(顧客との直接的繋がり)」が必要無いという意味にはなりません。

まとめ

【デジタル資産の獲得・営業利益率改善 => 自社プラットフォーム保有】

表層的な旨味に捉われて「デリバリーサービス依存症」を発症し、目の前の営業利益、そしてその営業利益を継続的に向上させる「地肩の強い経営力」を失う前に、長期的な見地から「デジタル資産」の獲得が必要です。

更には、資産獲得を目的として自社プラットフォームを構築することで、コミッションフィーの呪縛から解き放たれ、結果的に、失い得ていた「目の前の営業利益」も取り戻すことが可能となります。

UJ Thinktankでは、この独自オンラインプラットフォームの構築及び、SNSマーケティングでレストラン様のデジタルマーケティングを強力にサポートしています。

デジタル資産構築、ご興味がございましたら、当社までお問い合わせください。

レストランのためのデジタルマーケティングを説明したセミナーの一部をYoutubeで公開しています。

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