株式会社五色:印刷通販ベストプリント

UJ Thinktankのグループ会社である株式会社五色は、印刷通販ウェブサイト:ベストプリントを運営しています。同社にて2020年、SEOプロジェクトを実施し、以前、ブログで概略をご説明しましたが、今回は、もう少し踏み込んだ内容をご紹介していきたいと思います。

 

SEOコンサルティングを受ける前のベストプリント

ベストプリントは、2010年に社長である田仲達郎氏がスタート。現在は、同社の年商7億円のうち、約95%を同通販サイトが稼ぎ出しています。(関連記事: Wikipedia
同社では、2020年8月まで多額の広告予算をGoogleなどのオンライン広告に使っていました。2019年8月にGoogle広告代行会社に広告を依頼。その後、一定の成果があがっていました。広告代行会社からは、投資した分だけアクセスが増えるという話を受け、言われるがままに広告投資を行っていたのですが、Googleは、1クリックに対し課金が行われるため、Google広告によるアクセスが増えれば増えるほど、広告費が増えるという結果を招いていました。そのため、広告の予算枠を決め、その範囲の中で投資を行っていくこととしました。

Google Analytics - bestprints 01

SEOコンサルティングを受けるきっかけ

2020年3月、コロナウィルスの影響が世界経済に大きなダメージを与え始めたころ、ベストプリントでは、慢性的な訪問者数の減少に見舞われ、売上高にも影響が出て、抜本的な対応策を模索していました。そんな折、まだ、組織として発足する前のUJ Thinktankのブログで、「SEO」という言葉を田仲氏が発見。このブログでは、「オンライン広告にお金をかけるのではなく、Googleの無料検索(オーガニック検索という)で訪問者を増やす方法」が説明されておりました。同社では、抜本的な対策が急務であったため、2020年5月、UJ Thinktankのコンサルティングを受けることを決断。UJ Thinktankは、ベストプリントのウェブサイト担当者とともにSEO対策に取り組むことになりました。

Google Analytics - bestprints 02

SEOコンサルティングの報告で受けた衝撃の事実

UJ Thinktankは、ベストプリントの通販サイトの現状を徹底的に調査、問題点を抽出していきました。そして、第1回目の報告会で、その問題点を報告しました。

その問題点とは、多岐にわたるのですが、一言でいうと、「Googleがベストプリントのウェブサイトをきちんと理解しておらず、検索結果に表示される回数が減少している」ということでした。そのため、印刷関連の商品を求めている人が、Googleで検索した時に、ベストプリントの商品がGoogleの検索結果できちんと表示されず、機会ロスを生み出しているということが、Googleが提供しているアプリ、Google サーチコンソール上で見つかったのです。

ベストプリントでは、ウェブサイト評価の指標として、Google アナリティクスというウェブサイトの訪問者数などを追跡するアプリを利用していましたが、Googleのオーガニック検索を追跡するサーチコンソールというアプリは、あまり活用していませんでした。

サーチコンソールでは、Google検索で、検索結果として表示された回数とユーザーがクリックした回数などを把握することができます。UJ Thinktankの報告書では、このサーチコンソール上の数値で、2020年に入ってからGoogle検索の流入で劇的な減少がみられるという報告がありました。なんと、1日のクリック数が、いままでは200回前後だったのに、調査した時点では、50回程度にまで、減少してしまっていたのです。

Google Search Console 01

検索結果から流入を得るための対策=SEO

五色では、この問題点を深刻に受け止め、田仲氏の号令の下、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization=SEO)プロジェクト発足。UJ Thinktankと一緒に問題点を改善するための施策を行っていくことになりました。

まず、最初に取り組んだことは、それぞれのウェブページの「タイトルの見直し」です。ウェブページには、ひとつひとつにタイトルが存在します。ベストプリントのウェブサイトでは、このタイトルがきちんと設定されていませんでした。このタイトルは、ウェブページの言語であるHTMLの内部に設定するものなので、ウェブページの画面上では見えません。UJ Thinktankは、このタイトルをベストプリントのウェブサイトからすべて抽出し、エクセルで一覧表として提出しました。その中でわかったことは、いくつかのタイトルに、ブランド名がなかったり、商品名が記載されておらず、これが原因で、Googleがベストプリントの商品ページをきちんと理解できなかったということがわかりました。

次に「メタディスクリプション」というそのページを説明する要約文章にも不具合があることが見つかりました。このメタディスクリプションもタイトル同様、HTMLの内部に記載するものなので、表面のウェブサイト上では見えない項目です。ベストプリントのメタディスクリプションは、いくつかのページにわたり、全く同じ文章が記載されていたり、商品名や会社名が抜けていたりなど、多くの不具合が見つかりました。

ベストプリントでは、まず初めに、この2つの項目を徹底的に修正していく方針を固め、それぞれの担当者が作業を開始、およそ1か月かけて、修正を加えていきました。

  

SEO対策後、検索表示回数、クリック数ともに大幅に改善

作業が大凡完了した、2020年7月、徐々に検索結果に改善がみられるようになり、クリック数もそれに合わせ、増えてくるようになりました。2020年12月現在、SEO対策を始める前に比べて、Google検索表示回数はおよそ61%改善し、クリック数に至っては、およそ3倍にまで増える結果となりました。

Google Search Console 02

Google広告をいったん止め、全体のアクセス数に影響があるか?テストを実施

また、2020年9月、今まで投資していたGoogle広告を一度、中止してみて全体的なアクセス数にどのような影響があるか?というテストを実施してみました。その結果、すべてではないものの、広告から得ていたアクセス数を補える量のアクセス数をGoogleのオーガニック検索結果から得ることができました。そのため、同社では広告投資について抜本的にやり方を見直し、Googleのオーガニック検索から獲得しづらい商品に限って広告を出すという方針に転換、今までかけていた広告費を10分の1程度に抑えることに成功しました。

 

まとめ

このように、ベストプリントでは、UJ ThinktankのSEOコンサルティングを受けたことにより、コロナで経済が低迷をしている間にも関わらず、ウェブサイト上の訪問者を増やすことができました。この取り組みにおいて重要なことは、「ウェブサイトはただ作っただけでは集客できない」ということです。ウェブサイトへの流入元は、多岐にわたります。たとえば、SNSであったり、メルマガであったりするわけですが、その中でもきわめて大きい割合をしめるのが「Google検索結果からの流入」です。この検索結果からの流入を最適化することをSearch Engine Optimization=SEOというわけですが、このSEOを実現するためには、Googleのガイドラインに則ったページ作成が必須です。しかし、このガイドライン上に記載されている多岐にわたる項目をひとつひとつ自社内で調査し、実施していくことはほぼ不可能に近いと言えます。そうしたときに、UJ Thinktankのようなスペシャリストが必要となるわけです。

もし、皆さんの会社でもウェブサイトの運用で効果がみられないというお悩みがあるようでしたら、ぜひ、UJ Thinktankの「無料コンサルティングサービス」を受けてみてください。問題点がわかれば、クリティカルな対策を講ずることができます。これから、ますます、オンラインビジネスの需要は加速していくと思います。その際に、集客できるウェブサイトを構築することは、会社経営にとって必須のタスクとなることでしょう。

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